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円形脱毛症は自己免疫学的機序により毛包組織が障害されることで発症する後天性脱毛症であり、日常診療でしばしば経験する疾患であり、皮膚科新患患者の2~5%を占めるといわれています。
以下の4型に分類されます。
①通常型(円形の脱毛班が単発もしくは多発するもの)
②全頭型
③汎発型(全身の脱毛を認めるもの)
④蛇行型(頭髪の生え際に帯状,蛇行状に脱毛するもの)
円形脱毛症では、アトピー性皮膚炎、甲状腺疾患、梅毒、尋常性白斑、全身性エリテマトーデス、関節リウマチなどの自己免疫疾患を合併することが知られており、これらの合併症を有する症例も予後が悪いです。適時、血液検査などで合併症の検索を行います。
副腎ステロイドやカルプロニウム塩化物水和物の外用療法、セファランチンや副腎皮質ステロイドの内服療法、副腎皮質ステロイドの局所注射や局所免疫療法が推奨されています。それらの治療を軽症~重症に応じて選択します。難治例は、適時、専門病院に紹介しています。
日常生活には特に制限はないです。一般にいわれている精神的ストレスとの関連性については科学的根拠に乏しく、あまり深く思い悩まないように過ごすことが大切です。