皮膚科 アレルギー科 小児皮膚科 美容皮膚科
男性型脱毛症は、思春期以降の男性に生じる脱毛症で、前頭部あるいは頭頂部の髪が細く短くなり、うす毛となってしまう脱毛症です。治療しないでいると、前頭部あるいは頭頂部のうす毛は、必ず進行していきます。
また、初期の男性型脱毛症は、円形脱毛症など他の脱毛症との判断が難しいことがあり、他の脱毛症と治療法が大きく異なるので、ダーモスコピー(拡大鏡)などで正確に検査することが大切です。
発症には、男性ホルモン(テストステロン)が関与しています。テストステロンは 5α還元酵素により分解され、ジヒドロテストステロン(DHT)ができますが、そのジヒドロテストステロンが毛包の受容体に結合すると、毛母細胞の増殖を抑制され、毛髪が太く長い毛に成長する前に抜けてしまいます。十分に成長しない細く短い毛髪が多くなり、薄毛が目立つようになります。
一般に血液所見では異常はありませんが、毛髪が太く長い毛に成長する前に抜けてしまう病態を反映して、ダーモスコピー(拡大鏡)で観察すると、細い毛髪の割合が多く見られます(20%以上)。加えて、毛孔周囲の色素沈着、少数の黄色点もみられます。
日本皮膚科学会のガイドラインにて、研究データに基づいて強く勧められている治療薬を下記に記します。
【内服薬】
プロペシア(フィナステリド)
ザガーロ(デュタステリド)
1ヶ月=約9800円
内服薬には2種類あり、共に、男性ホルモンを代謝する5α還元酵素を阻害することにより、ジヒドロテストステロン(DHT)が作られるのを抑制し、毛髪の成長を促進します。すぐに効果が現れるものではありませんが、まず内服していくと抜け毛の減少し、その後、太い毛が生えてきます。プロペシアは2型のみを阻害するのに対しザガーロは1型と2型を共に阻害する薬剤のため、発毛効果がより高いといわれています。
注意すべき副作用がいくつありますが、定期的に血液検査などすれば、多くの方は問題なく内服できます。
【外用剤】
ミノキシジル外用剤
元来は、血管拡張作用による高血圧治療薬として開発された薬ですが、その作用の中に発毛効果がみられ、発毛用の外用薬として用いられるようになりました。当院で、ミノキシジル5%とミノキシジル2%を販売していますので、気軽にご相談ください。
Cの内服、男性ホルモンに有効な漢方薬、抗生剤の頓用内服など、その他にもオススメの治療法があります。